CMやコンビニでよく見かける虫歯予防に効果的といわれるキシリトール、名前はよく判られてきましたが、その性質や、なぜ虫歯予防に有益なのかといったことはあまり知られていないのではないでしょうか？あなたはご存じですか？

★キシリトールって？

キシリトールとは、白樺などの樹木からとれるキシラン・ヘミセルロースを原料にした甘味料です。身近なところでは、イチゴ・ラズベリー・レタス・ほうれん草等の果物や野菜に含まれている天然素材です。その安全性はWHO（世界保健機構）でも認められていて、日本では1997年に食品添加物として認可されました。甘さは砂糖と同じくらいですが、カロリーは砂糖より25％ほど低く、溶ける時に熟を吸収するので独特の清涼感があります。

★虫歯の原因にならない！

砂糖を摂取した場合、ミュータンス菌などの虫歯原因菌が、その糖を使って「酸」を作り、エナメル質を溶かして虫歯になってしまうのですが、キシリトールはお口の中で虫歯の原因となる「酸」を作りません。

★虫歯の発生や進行を防ぐ

キシリトールには、ネバネパした粘着性の歯垢（プラーク）をサラサラにする働きがあります。つまり、細菌の集団である歯垢が取り除きやすくなるのです。そしてキシリトールの甘みやキシリトール入りのガムを噛むことで、唾液が多く分泌され、唾液中のカルシウムがエナメル質と結びつく再石灰化を促します。このような性質から、キシリトールを甘味料として使用したお菓子や特定保健用食品、オーラルケア用品が作られているのです。

★注意点

いくら虫歯予防に効果的といっても、キシリトール入りのお菓子を食べて虫歯が治るわけではありませんし、それだけで虫歯が防げるわけではありません。
たとえキシリトール入りのお菓子であっても、その含有量は様々です。原材料に砂糖や水飴が使用されていれば、虫歯を起こす可能性もあります。基本的に歯ブラシで正しく歯磨きをしないと歯垢は取れません。キシリトールを口にしていれば虫歯にも歯周病にもならないと考えるのは大きな間違いです。毎日のお口のお手入れにプラスして、虫歯予防をサポートしてくれるものの一つと考えましょう。

お口の健康を守るために歯の定期検診をお忘れなく！